オーナーについて

ABOUT OWNER


創業者 小松千夏 経歴

 



小松千夏(こまつ ちなつ)

山形県余目町(現庄内町)生まれ

筑波大学第2学群農林学類卒
同大学芸術専門学群にて写真を学ぶ
財団法人日本穀物検定協会 こっけん料理研究所 
・米粉ケーキ・調理コース 指導員
・米粉パンコース 指導員




【受賞歴・展覧会】

1996年 朝日新聞社UNO写真大賞大賞受賞
1997年 有楽町西武百貨店にて展覧会
1998年 名古屋パルコにて展覧会
2000年 つくば美術館にて展覧会
2014年 第1回全国米粉料理レシピコンテスト関東大会 優秀賞
2014年 第1回全国米粉料理レシピコンテスト全国大会 優秀賞


生まれと育ち

鳥海山と月山に代表される山々の間に広がる庄内平野、その中心を悠々と流れる最上川。厳しくも美しい自然の中にある専業農家に一人娘として生まれました。不遇な一面とあふれる愛情を注いでくれる大人と、まさに二極の世界に常に大きく揺れる振り子の中にいたように思います。中学校は校内暴力という息苦しさと、ひどい学校だというマスコミにはられたレッテル、しかし実際にはそれを打ち消す愛情を注いでくれる先生、指導者、心を許せる友人たち。個という違いを認めたうえでひとつの目標に全員で取り組んでいくエネルギーのすばらしさを知ったのはまさにこの中でした。同時に学校で学んでいく農業政策には大きな疑問を既に持ち始めていました。どう考えてもおかしいのではないか。そして、「生きる」とはどういうことか、考え始めるきっかけを与えていただいたのもこの時の恩師でした。人生とは何か善とは何か悪とは何か。哲学・医学などもありながらひとはなぜこんなにも不幸なのか。高校を卒業後、農業・稲作に生かされながらも農業に疑問を持ち、耕すだけが農業ではないだろうと、生産者と消費者をつなぐことをやってみたいと農林学類に進学しました。今はそれがChi:noとして形になりました。




お菓子のこと、お料理のこと

新しいことに挑戦する事が好きな祖母が比較的大きいガスコンベクションを購入しました。小学生の頃です。
それまでは和菓子が主だった自宅のおやつに、加えてロールケーキやクッキー、パウンドケーキなど洋菓子も並ぶようになりました。そして、図鑑などと同じようにお料理の本もよく眺めるようになりました。そして、そのうち自分でも作ってみるようになったのです。どちらかというとこのころはレシピのニュアンスが分からず失敗した記憶の方が多いですが、その失敗が逆にお料理を理論的に考えるきっかけになったようにも思います。失敗にめげず自由に作り続けていけたのは、作ったお菓子を喜んでくれる家族や友人がいたからに他ありません。高校時代の親友はパウンドケーキをとても味わいながらいつまでも噛み締めてうんうんって頷きながら食べてくれました。今のシフォンケーキのことは本当に身体が追いかけていって身体にスーッと入っていく感じ。そう言って食べてくれるのです。こういう友人がいてくれたから今があります。多くの人の愛情と助けによって今があると本当に心から感謝しています。



米粉のこと

Chi:noではたくさんの米粉の商品を日々開発しておりますが、これは私一人の力ではありません。
数十年前から米粉の開発にご尽力くださっていた先輩方が大勢いらっしゃったその努力の上に成り立っていると思っております。Chi:no創業前に新潟製粉、新潟の米粉のお料理をご案内してくださった高橋仙一郎氏、中国地方の米粉パン店、農機具メーカーをご案内くださった向畑信秀氏、こっけん料理研究所の萩田敏先生、橋本泰之先生、そして何よりずっとお菓子のご指導をしてくださっている木村さちこ先生がいらっしゃるからこそ、米粉の商品がございます。改めてお世話になりました皆々様に感謝申し上げます。本当にありがとうございます。



経営のこと 未来のこと

事業を営む中で避けては通れないことがあります。経営です。チーノがいつも順風満帆なわけではありません。
理念や技術とは全く別に考えねばなりませんでした。どうやって行くべきなのか。ただ努力するだけではダメなのではないか。でもそれはなぜなのか。資本主義経済とはなにか、貨幣経済とは何か、この社会システムはどうなっているのか。それは10代のころから疑問に感じていた農業政策についてや人類が一向に幸福になれないこと、そのほかありとあらゆる事象の原因と同様に、もっと本質的なことをとらえる必要がありました。哲学や宗教では導き出せなかった事を知る素晴らしいきっかけとなったのです。この地球という星のこと。人類のこと。そしてこれからの未来へ向かって突破していくべき時にあるということ。この星の明るく輝かしい未来に向かって、皆様方と今ここを生きていこうと思います。